自動車業界ITエンジニアの生存戦略

IT化の勢いが凄まじい自動車業界でITエンジニアが生き残るために必要そうな情報をまとめます。

IoTフレームワークで市場価値が高いエンジニアになれる

f:id:kubo_r:20191109202329j:plain

こんにちは、鬼畜メガネです。

最近IoT関連の打ち合わせに参加することがよくありますが、打ち合わせ中に感じることとして「全体像はどうなっているんだろう」「今は全体の中でどこの部分の話をしているんだろう」と感じることが多々あります。また、その全体像を描ける人間もいないという印象です。

そこで、世の中のIoTの思考のフレームワークを色々探して実務で利用できそうなものを選定しました。今回はその探し出したフレームワークについていくつか紹介します。

 

 

 

1. 思考のフレームワークとは

 フレームワーク(枠組み)を用いて情報を整理し、意味合いを考えるというものです。何らかの枠組みを設けて情報を整理すると、全体の俯瞰が容易になり、意思決定やコミュニケーションの効果が格段に上がるのです。

また、他メンバーで同じフレームワークを利用することで共通のイメージ像ができあがり、さらに意思疎通が測りやすくなります。

思考のフレームワークのメリット
・全体の俯瞰が容易になる。
・皆で使えば他チームとも意思疎通がやりやすくなる。

 

インテグラル・シンキング―統合的思考のためのフレームワーク

インテグラル・シンキング―統合的思考のためのフレームワーク

 

 

2. IoTフレームワークが使えるエンジニアの市場価値が高い理由

2.1. IoTの全体像が描ける人材がいない

 冒頭でも触れましたが、”打ち合わせ中に感じることとして「全体像はどうなっているんだろう」「今は全体の中でどこの部分の話をしているんだろう」と感じることが多々あります。また、その全体像を描ける人間もいないという印象です。”

もう少し深堀りすると、以下2点から必要性が言えます。

領域が広い
 IoTはその性質上、様々な技術領域・事業領域が重なるためすべての分野に理解がある人がほぼいません(過去記事1)。

日本人の思考
 日本人は割と"積み上げ思考"というか、"細かい要素を経験して積み上げていって全体像を作る"という思考パターンが多いのですが(過去記事2)、IoTの分野ではそれができません。

以上より、IoTの全体像を描ける人がいないので、IoTの分野では思考のフレームワークがなければ全体像を共有することが困難です。

 

 過去記事1

learningforever.hatenablog.com

過去記事2

learningforever.hatenablog.com

 

2.2. 思考のフレームワークが使えるIoTエンジニアの市場価値が高い理由

 上記の通りIoTの全体像を描ける人がほとんどいないです。また、"世界を変える100の技術"でもIoT関連の技術が多く取り上げられています。

つまり、フレームワークを用いてIoTの全体像を整理できるエンジニアになれれば市場価値は上がるでしょう。

じゃあそのフレームワークって何なの?というのは以下で紹介します。

 

3. IoTのフレームワーク

 今回はこのwebページで見つめたフレームワークを紹介します。

f:id:kubo_r:20191116123730p:plain

IoTのフレームワーク

このフレームワークは縦軸に要件要素、横軸に技術要素を並べています。

縦軸
・ユーザーエクスペリエンス(User Experience)
・データ(Data)
・ビジネス(Business)
・テクノロジー(Technology)
・セキュリティ(Security)
・標準・ルール(Standards & Regulations)

横軸
・デバイス
・組み込みソフトウェア
・ネットワーク
クラウド
・アプリケーション

 

3.1. 技術要素

ここではIoTに必要な技術を以下5のように分類しています。
・デバイス
・組み込みソフトウェア
・ネットワーク
クラウド
・アプリケーション
この分類は過去の記事でも取り上げた"IoT World Forum Reference Model"を少し簡略化したような分類ですね。

learningforever.hatenablog.com

3.2. 要素要素

①ユーザーエクスペリエンス

 ユーザーは誰なのかを理解する。ユーザーが何を必要としているか、各技術要素で与えるエクスペリエンスはどういうものかを決定する。

ここでは技術的な観点の心配せず、人々が何を欲しているかを純粋に考えればよい 

②データ

 データ戦略の全体像を決める。各技術要素でユーザーが求めるデータが全体としてどのように流れるか決める。

例えば、
・どんなデータをデバイスで生めば良いのか?
・データがどれだけの量・頻度でクラウドに送られるのか?
・データを分析・加工する場所はエッジ or クラウド?それとも 両方? 

③ビジネス

 製品のアイディアは利益を生むかどうか?ユーザーとデータに基づき事業計画と予算計画の決定に取り掛かる。

 

④テクノロジー

前項に基づき技術チームと各技術要素で具体的にどんな技術が必要か決める。 

以下の知見があるメンバーが必要
・センサー
・デバイスハードウェア
・デバイスソフトウェアが必要.

⑤セキュリティ

各技術要素のセキュリティを考える。

 

⑥標準・ルール

各技術要素に対しての標準・ルールを決める。

・自分の産業・業界の標準データフォーマットや通信プロトコルを設定する。
・デバイスの安全やクラウドのセキュリティの要件を満たせているのか。
・各技術層の法律を遵守できているかどか

3.3. さらに深堀

 上記で述べたものをそれぞれブレイクダウンして各要素の俯瞰図を作成できれば、さらに喜ばれることでしょう。

 4. 最後に

 今回は"IoTフレームワークで市場価値が高いエンジニアになれる"というテーマを書きました。

思考のフレームワークのメリット
・全体の俯瞰が容易になる。
・皆で使えば他チームとも意思疎通がやりやすくなる。

市場価値が高くなる理由
・複数の領域が関わるIoTではビジネスの全体像を描ける人が少ない。

 

 そんな中でIoTのフレームワークで物事を整理するだけで、一つ抜けた存在になるかと思います。

以上、ありがとうございました。

 

世界最大級のオンライン学習プラットフォーム Udemy https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=35S5CW+2N9DKI+3L4M+63H8J

 

 

知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100

知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100