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何故新規システム導入・業務改革に反対されるのか

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こんにちは、鬼畜メガネです。

"抵抗勢力との向き合い方"という本を読んでみて、いろいろと考えさせられることがありました。そこで今回は、その本の内容を書いていきたいと思います。

抵抗勢力との向き合い方

抵抗勢力との向き合い方

 

1. 何故新規システム導入・業務改革に反対されるのか

以下、私がこの本を読んで印象の残った章やフレーズを抜き出しました。

1.1. 抵抗は「自然の摂理」である

抵抗は以下のような生理現象なので必ず起きる。

現状維持バイアス
保有効果
・損失回避(プロスペクト理論

 現状維持バイアスStatus Quo Bias)とは、人が何かを選択をするときに、選択肢に現状維持が含まれていると、変化によるリターンよりもリスクを嫌って現状維持を選択する心理的作用を言います。

保有効果(Endowment effect)とは、自分が所有しているモノに高い価値を感じて、それを手放すことに抵抗を感じてしまう心理現象です。「 授かり効果」とも呼ばれます。

損失回避(プロスペクト理論)は長いのでwikiを参照してください。

 

2. 抵抗勢力を納得させるには

2.1. 全容を見せる

以下引用です。

人間の心理として、全容が見えないとやたら不安になるものだ。プロジェクトの意義や目的はもとより、他プロジェクトとの関わり方、住み分けも気になる。会社全体の取り組みの中で、このプロジェクトの立ち位置が示されないと不安になる。

口頭で説明しようとするとちょっと分かりづらいのですが、(図で示された)資料があると一発でイメージがわきます。

 

2.2. 問題のレベル感を抑えて議論する

「プロジェクトの方向性」と一口に言っても、様々な要素が含まれる。分解すると以下のようになる。

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図3-3 問題解決の6層構造

このように多くの要素が密接に絡んでくるため、どこについて話しているか見失うケースがとても多い。「今どの階層について議論しているのか」「どの階層がネックになっているのか」を確認しながら議論すると、かなり解消できる。


2.3. 前提を合わせる

各々の前提が異なっていると、同じテーマを話していても受け取り方が変わってくるので議論がうまくいかずに合意させることができない。そこで以下の3つの前提を合わせて議論することが大切である。

・「見えている事実」を一致させる
・「見ている時間軸」を一致させる
・「見えている範囲」を一致させる

「見えている事実」や「見ている時間軸」には業務フローを使って整理することが有効。
「見えている範囲」にはさらにシステム概念図・構成図が有効。

2.4. 氷山モデルの全体を明らかにする

その人が意見やアイディア(氷山の一角)を出すに至った深い部分(氷山の隠れた部分)を理解して明らかにすることが重要である。

この考えは"成長マインドセット"という本により深く書かれていますので、この本もおすすめです。

成長マインドセットー心のブレーキの外し方

成長マインドセットー心のブレーキの外し方

 

 

3. 今後のアクションプラン

 上記のことに留意して仕事に取り組んでいきたいと思います。

 

以上、ありがとうございました